高橋俊成
2019年の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」の企画展に端を発した大村秀章・愛知県知事へのリコール署名偽造事件で、地方自治法違反罪に問われたリコール運動団体事務局長で元県議の田中孝博被告(62)の公判が20日、名古屋地裁で結審した。最終弁論で弁護側は無罪を主張した。判決は4月19日に言い渡される。
弁護側は、署名の偽造について「リコール運動の惨敗を避け、体面を保つための演出だった」とし、被告にリコールを成立させる犯意はなかったなどと主張した。
被告はこの日、黒いスーツ姿で出廷。最終陳述で「リコール制度の土台を揺るがすとの(検察側の)指摘もあった。心底よりおわび申し上げたい」などと陳謝。一方で、「研鑽(けんさん)を重ね、改めて政(まつりごと)の活動もしていきたい」と、政界復帰に含みを持たせた。
検察側は事件について「直接民主制への信頼を大きく揺るがした」とし、被告に懲役2年を求刑している。(高橋俊成)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル